“ 伽藍堂 Garaando ”

〜 さかうしけいこ が語る東洋医学の世界 〜

東洋医学各論4 腎2(腎精)

友人からローズオイルをいただいた。 数多のバラの中でも「香りの女王」と呼ばれるダマスクローズの精油を。 フタを回してみると、一瞬にして視界に鮮やかなピンク色のバラ園が広がる。 柔らかくも包み込むように芳香を放つオイル。 この1mlを蒸留抽出するの…

勝手に陰陽論8 繋がりあう世界

信じる力。 それはしばしば現実を変えてしまう。 今回は、その具体例をご紹介したい。 それは偽薬(ニセグスリ)。 これを飲んで得られる効果をプラシーボ(プラセボ)効果と呼ぶ。 砂糖でできたアメ玉であっても、この病気の特効薬だと信じて飲んだ場合、ホ…

東洋医学各論3 腎

春が来た。(来たの?本当に?異常に寒い。。2019年4月末@東京) 北国では雪がとけ、長い冬を土中で過ごした種子や球根が芽吹いて花を咲かせる季節が、また巡ってきた。 さて、このタネのように生命体のエッセンスを内包している臓器が、我らの身体にもある…

勝手に陰陽論7 ハーモニー

さる雛祭りの日に、大好きな大好きな友人の偲ぶ会に参列させていただいた。 傑出したアーティストだった彼女らしさが溢れる素晴らしい会で、準備された方々の愛情の深さにも感銘を受けた。49日を経てもなお出席者の多くの方達が大泣きし、互いに彼女のかけが…

勝手に陰陽論6 更年期

なつかしいネーミング、「イノチのハハA」。 それは、ずいぶん昔にテレビCMから何度も聞こえてきた不思議なヒビキ。 いつ頃からなのか、いつまで聞いていたのかもはっきりしないが、音としてしっかり私の耳に残っている。薬なんだ。。とウスラボンヤリ思って…

勝手に陰陽論5 根底に流れるもの(万物流転)

いまや年中スーパーの陳列棚に並ぶバナナ。 むきながら食べられて、栄養価もあり腹持ちもよい。 そのため子供はもとより、お年寄りや運動選手にも人気の果物といえる。 木にのぼって最初にバナナを食べた人は、偉いと思う。 たぶん猿が食べているのを見て真…

勝手に陰陽論4 ウルシ塗り2

夢を追いかける。 私の周りには、そんな友人達がいる。 年齢や時間、そしてお金を言い訳にするどころか、楽しんで挑戦している風情が漂よう。 その中の一人に、英語を勉強している人がいる。壮大な夢のために必要だという。そして私は、彼の学習の仕方に脱帽…

勝手に陰陽論3 ウルシ塗り

日本を代表する工芸品の漆器、ウルシ塗り。それゆえ、英語の「japan」には「ウルシ」の意味があるという。 ウルシの木から採れる樹液を、加工した木や紙に塗り重ね、30から40の工程を経て漆器に仕上げていく。 何度も何度も塗り重ねて作られる漆塗りの技法の…

勝手に陰陽論2 Doing と Being

時折思い出すのは、あのセリフ。 鍼灸師になりたての頃、研修先の先生がおっしゃっていた言葉だ。 「体の弱い患者さんに元気になってもらうのは割と簡単だが、次々に行動する人を休ませることは実に難しい」と。 本当に、そう思う。 比較的体力のある方が不…

勝手に陰陽論1 グラウンディング

あの時は、何もわかっていなかった。 あの時。そう、鍼灸学校の初老の先生が、治療院を開く心得を卒業間近の私達学生に話した時のことだ。 「とにかく3年だ。患者さんが来なくても、3年間毎日ジッと治療院を開きつづけ、待つことさえできれば、食べていけ…

緊急告知 セルフケア2 ヒエトリ道

こんな夏は、はじめてだ。 多くの患者さん達が、こう語る今年の猛暑(2018年@東京)。 皆様のお身体を診せていただいている私は、日ごと危機感がつのる。 この夏の患者さん達の身体の固まり具合は、ハンパないから。 まるで石像のよう。。 そして今の期間を…

東洋医学各論2 陰陽の本質(男女編、両親からの考察)

彼は、元旦になると決まってこう言う。 「今年こそは、新聞の置き場所を決めて、読んだら必ずそこに置くことにしよう!」と。 彼、わが父。90歳。 このセリフを聞いた母と私は、目配せしながら無言の会話をする。 「年頭の決意が、新聞の置き場所とは!小…

東洋医学概論3 (陰陽論:宮沢賢治の世界から)

机の上に一冊の本がある。 友人が長い年月をかけて制作にかかわり、私に送ってくれたものだ。 表題は「宮沢賢治の元素図鑑」(桜井弘著、豊遥秋写真協力 / (株)化学同人)。 賢治は、幼い頃に「石っこ賢さん」とよばれたほどの石好きで、植物や昆虫を採集しな…

間(マ)をつなぐもの 「人生が変わるメガネ」

憧れのメガネをとうとう手に入れた。あの噂の「人生が変わるメガネ」とやらを。 事のはじまりはこうだ。 ある時私は、初老の患者さんにこう言った。 「私も目が悪くなった・・。コンタクトをしていたら遠くは見えるけれど、近くを見る時には老眼鏡がいる。裸…

東洋医学各論1(気の作用:波動)

小樽の春は遠い。 そう感じた、今年の2月の極寒の日のことだ。 私は、灯油が入ったポリタンクから携帯ストーブに灯油を入れようとして、手動のポンプを取り出した。そして、にぎりこぶし大の赤色の部分(材質はポリエチレン)をギュッと握りつぶして、空気…

東洋医学概論2(Wonder な世界)

The Sense of Wonder。 (自然の不思議に息をのむ感性) この言葉を知ったのは、鍼灸師になりたての頃だったと思う。 ふ〜ん。。とやり過ごしていた私だが、 その後の臨床を通して、人体の不思議に驚かされ続けることになる。 お医者さん達はいう。 「ここまで…

東洋医学概論1(気の世界)

そこは、思わずセスジが凛となる、そんな肌寒い大学病院の一室だった。 私たち鍼灸学校の学生達は、献体してくださった方の身体を実際にみて学ぶという解剖の授業で、ここを訪れたのだ。 先生の説明を聞きながら、永眠された方のお身体をみせていただく。 3…

部分なあなた (マリモ羊羹編)

マリモ羊羹をご存知だろうか。 北海道の阿寒湖に生息し、緑色の藻でできた天然記念物のマリモ。そのマリモを模した球状の羊羹で、楊枝でつつくと覆っている膜がはがれて、中身がツルンとあらわれる。 いとも簡単に外殻をぬぎすてるーその様は、多くの患者さ…

部分な私 その2(場の力)

バブル時代に建てられ、裏ぶれてしまったビルの最上階。 その片隅に私の小さな治療所がある。 手抜きして建てられたと言われたら、「やっぱりね!」と思うようなビルだ。 剥がれ落ちそうな壁紙のエレベーターが日本製だと知った時は、私がとても驚いた。 そ…

部分な私 その1(ちっぽけ編)

あれは、カウンセリングの帰り道でのでき事だった。 その当時の私は、エネルギーワークを学ぶ学校に通っていて、そこの規定もあり月に2回はカウンセリングに通っていた。 その帰り道を歩く私に、ふいに襲ってきた強烈な感覚。 「私は、自分をはみだすことで…

恩寵 その1(モーレア島編)

太平洋に浮かぶ島、タヒチ。そこから30分ほどフェリーに乗ると、モーレア島という島に着く。当時私は、95日間世界一周の船(ピースボート)に乗り、治療クルーとして働いていた。 船で不調な方を治療するのが仕事なのだが、たぶん私が誰よりも船酔いをしてい…

バイオエナジェティクス(隣人編)

でっぷりと太った、それほど背が高くないその男性は、手に持った飛行機の座席番号の紙と機内の表示とを確かめつつ、ゆっくりと進んできた。 なんとなくの予感は的中した。 彼は私の前で立ちどまり、小声で「すみません」と言ったのだ。通路側に座っていた私…

記憶(酵素編)

巷で話題の酵素作りに、昨年からどっぷりとハマってしまった。何十種類もの果物や野菜、ハーブを白砂糖につけこみ、朝晩2回、自分の手でソッと混ぜる。私オリジナルの常在菌を含み、柔らかく湿った砂糖漬けの果物と野菜たちは、ほどよい温度で発酵しはじめ…

信を築く (ノーシャンプー編)

「私ね、ノーシャンプーにしたの!」と、経皮毒(皮膚から浸透し体内に蓄積され、人体に悪影響を与える化学物質等の総称)に詳しいオシャレな友人が、サッラサラでツヤッツヤの髪をかきあげながら私に言った。なんでも15分以上、頭皮をよくよくマッサージ…

ハリ様への道 案内人編

25歳の春を迎えた私は、気づいていた。中学時代からの親友Mさんの変化を。 彼女はハングリー精神が旺盛で個性的な人だった。それゆえ現状への不満も多かったが、オープンで正直でもあったので、なんだか面白かった。その彼女が、半年前から人格が変わった…

何度でもネルソン・マンデラ

伝説の大統領ネルソン・マンデラ。その彼が収監されていたロベン島の刑務所を私が訪ねたのは、もう10年以上も前だった。 南アフリカ共和国のケープタウンから定期船にのってたどり着くその島は、ハンセン氏病の隔離所や政治犯の刑務所があった監獄島だ。今…

Life(おはぎ編)

春分である。和菓子屋さんには、オハギが並ぶ。きなこ、ゴマ、あんこ。つぶあん、こしあん。。 私が子供の頃、お彼岸の入りになると必ず、祖母と母は朝4時頃からモチ米を炊き、前日から煮て裏ごしした小豆で、オハギを作った。私は小学校登校前に、できたて…

身体の記憶 その2

無意識に閉じられた記憶の扉は、なかなか開かない。なぜなら生き延びるために閉じられたのだから。生体防御システムは見事なまでに機能する。 私は、固く閉じられた記憶の扉が偶然開かれた場面に、何度か立ち会わせていただいた。このように記憶の扉が開くに…

セルフケア その1

今年は、セルフケアで身体をつくりませんか? 今回は、皆様にとって健やかな1年となるように、実践的なセルフケアの方法をお伝えします。 これは、身体のケアもできて、同時に自分の身体を知る、身体の声を聞くといった習慣が自然に身につくやり方なので、…

ヒョウ柄とラメ

時に人は、変化したいと望む。こんな自分は嫌だ。生まれ変わりたい。もしくはもっと先に行きたい、成長したいと。そして自ら意識して、頭に身体に心に、そして行動パターンに、変革を命ずる。なりたい自分により近づくために。または変わりゆくプロセスを味…